配線図の読み方|複線図を描く5手順と器具別の要点表
配線図分野の複線図手順と器具別の読み取り要点を表に整理します。
注意:片切スイッチは非接地側に入れる、3路スイッチは0端子が共通側など、器具ごとの原則を取り違えると複線図全体が崩れるため、記号の暗記の前に原則を確認する必要があります。
- 配線図分野は筆記と技能をつなぐ
- 複線図を描く手順(型)
- 器具別の注意点
配線図分野は筆記と技能をつなぐ
配線図分野では、図記号の読み取り、単線図から複線図への展開、電線本数の数え上げが問われます。技能試験でも複線図を自分で描く必要があるため、この分野の理解は筆記・技能の両方に効きます。
複線図を描く手順(型)
- 電源(接地側・非接地側)を確認し、接地側を先に負荷・コンセントへつなぐ線を引く
- 非接地側はスイッチを経由して負荷へつなぐ線を引く
- スイッチ同士・負荷同士の渡り線(3路・4路、表示灯など)を加える
- 接地線が必要な器具には接地線を引く
- 接続点(ジョイントボックス)ごとに電線本数と接続方法を数える
器具別の注意点
| 器具 | 読み取りの要点 |
|---|---|
| 片切スイッチ | 非接地側に入れる。負荷1つにスイッチ1つが基本形 |
| 3路スイッチ | 0端子が共通側。2個1組で2か所点滅 |
| 4路スイッチ | 3路の間に挿入。3か所以上の点滅で使う |
| ランプレセプタクル | ねじ部側が接地側。W表示の端子を確認 |
| コンセント | スイッチを経由せず常時給電が基本。接地極の有無を確認 |
当サイトの配線図分野の練習問題9問は、記号そのものより「原則の理解」を問う形で作問しています。実際の図記号の暗記は、公式テキストや実施団体の公表資料で図を確認しながら進めてください。
データの掘り下げ:配線図分野9問が担う役割
当サイトの配線図分野の練習問題(D01〜D09)は、技能試験の作業と直結する観点で作られています。D01は単線図と複線図の定義、D05は「非接地側はスイッチ経由で負荷へ」という複線図の基本原則、D06はランプレセプタクルのねじ部に接地側を接続する理由、D07は施工条件の読み取り、D03・D04は3路・4路スイッチの仕組み、D08は位置表示灯と確認表示灯の違い、D09は自動点滅器の働きです。筆記試験の配線図分野は、図記号の暗記だけでなく、この原則の運用が問われる構成だと読み解けます。
技能候補問題データとの対応も見てください。候補問題No.4は3路スイッチ回路、No.5は4路スイッチを含む多か所点滅、No.3は表示灯を含む類型、No.8は自動点滅器などの機器端子付き回路です。つまり配線図分野のD03・D04・D08・D09は、そのまま技能候補問題の類型理解に転用できます。学習判断への使い方として、配線図分野の正答率が低い場合は、筆記の点数対策と技能の複線図対策を分けて考えず、複線図を描く練習そのものを増やすのが最も効率のよい打ち手になります。
ケース別の判断:つまずき方で練習法が変わる
図記号が覚えられない場合は、記号を単独で暗記するのではなく、器具の働きとセットで覚えてください。スイッチは「負荷を入り切りする器具」という働き(D02)と結び付けると、記号の意味が残ります。複線図で電線本数をよく間違える場合は、手順の5番目「接続点ごとに本数を数える」を作業として独立させ、描いた後にボックス単位で数え直す検算を習慣にします。3路・4路で混乱する場合は、0端子が共通側という1点に絞って理解し、渡り線を先に引いてから負荷側を整理すると崩れにくくなります。技能試験を控えて時間が限られる場合は、候補問題の類型のうち3路・4路・表示灯を含むものを優先し、配線図の原則問題(D01・D05・D06)をその都度確認しながら通し練習に入る進め方が現実的です。
さらに掘り下げる:電線本数の数え方を作業として身につける
複線図のミスで最も多いのは、線の引き忘れではなく接続点ごとの電線本数の数え間違いです。対処法は、複線図を描き上げた後に、ジョイントボックスやアウトレットボックスの単位で「このボックスに何本入り、どの接続方法で何組の接続があるか」を声に出して数え直す作業を独立させることです。リングスリーブのサイズ選定は本数と太さで決まるため、本数の数え間違いはそのまま圧着の欠陥に連鎖します。描く工程と数える工程を分けることが、連鎖を断つ実務的な工夫です。
また、複線図は「電源から負荷への電流の流れ」を追う読み方をすると理解が安定します。接地側は電源から負荷へ直接、非接地側はスイッチを経由して負荷へ、という流れを指でなぞって確認すると、渡り線の多い3路・4路回路でも接続先の論理が崩れません。技能候補問題No.4・No.5の練習では、この「流れで読む」確認を複線図の完成直後に入れることを推奨します。
よくある質問
複線図は技能試験で必ず描かなければなりませんか
複線図そのものは採点対象の提出物ではありませんが、制限時間40分の中で正しく施工するための設計図として不可欠です。単線図を複線図に展開する力は制度データでも技能試験の中心作業として位置づけられています。
接地側と非接地側、複線図ではどちらを先に引きますか
当サイトの手順では、接地側を先に負荷とコンセントへつなぎ、次に非接地側をスイッチ経由で負荷へつなぎます。非接地側をスイッチに入れる原則は練習問題D05でも確認しています。
3路スイッチと4路スイッチの使い分けは
3路スイッチは2か所点滅に2個1組で使い(D03)、4路スイッチは3路2個の間に挿入して3か所以上の点滅に使います(D04)。4路は単独では使わない点が判断のポイントです。
位置表示灯と確認表示灯はどう違いますか
位置表示灯(ほたるスイッチ)は負荷が消灯しているときに点灯してスイッチの場所を示し、確認表示灯(パイロットランプ)は負荷の動作状態を示すために点灯します(D08)。技能候補No.3の表示灯の類型でも読み取りが問われます。
ランプレセプタクルのW端子には何をつなぎますか
接地側の電線です。受金具のねじ部側を接地側にするのは、電球を外したときに触れやすい部分に電圧がかからないようにするためで、D06で確認している基本原則です。
配線図分野の勉強は筆記と技能のどちらに効きますか
両方に効きます。図記号と原則は筆記50問の中の配線図分野として出題され、複線図の展開は技能試験40分の作業そのものです。当サイトでは配線図・複線図に総学習時間の20%程度を配る設計を例示しています。
複線図を描く前のチェックリスト
- 電源の接地側・非接地側を単線図上で特定できたか
- 接地側を負荷・コンセントへ先に引く手順を確認したか
- 非接地側がスイッチを経由しているか(スイッチを経由しない負荷がないか)
- 3路・4路の渡り線の本数を端子番号と照合したか
- 接地が必要な器具に接地線を引き忘れていないか
- 接続点ごとに電線本数と接続方法(リングスリーブ/差込形)を数えたか
当サイトが学習用に自作した模式図です。公式の候補問題図の複写ではありません。
- 一般財団法人 電気技術者試験センター(調査日:2026-11-05)